華の日曜日

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【今日読むシリーズ】そなえ 35歳までに学んでおくべきこと 野村克也

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はじめに

こんにちは、kitchenです。
2015年もあと20日ちょいで終わりますね。
毎年言うんですけど、1年本当にあっとういう間。
今年の振り返りはまたどこかでしたいなあと思っていますが、
年の後半ははてなブログで書くことを始めたので、
後半だけ見れば、1年の漢字は間違いなく「書」でしょう。
 
さて、今回は新しく読み終わった本の紹介です。
『そなえ 35歳までに学んでおくべきこと』 野村克也

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野村さんと言えば、近年楽天の監督をされていたことで有名です。
僕が東北にいたときは、もうすでに星野さんに代わっていたので
ニアミスでした。
そんな東北にゆかりのある方だけに、少し親近感を持って読ませていただきました。
内容としては、35歳の人生の節目になる年齢になるまでにいかに
準備をして野球(または仕事)に臨むことが大切かを説いている自己啓発本になります。
 

人生観を確立する

「人は何のために生まれてくると思う。」
 

 

以前、監督だったとき野村さんは選手にこう問いかけたそうだ。
もちろん、答えがあるわけではない。
選手に伝えたかったことは、
人生観がしっかりしていなければ、ろくな仕事はできない
ということだった。
 
野球選手として働ける時間は短い。
ゆえに、引退をして第2の人生をスタートさせるときになって、
人生観が確立できいないとひとりの人間として社会から認められず、大変な苦労をする。
考えてみると、野球選手は引退をしてから第2のキャリアで苦労する人が多いように見える。
今年引退をして即監督になった高橋由伸(巨人)や、引退をしてスポーツ解説者を経て、
ソフトバンクの監督して日本一へチームを導いた工藤公康(ソフトバンク)などは稀な例だろう。
 
また、サッカー界でも現役を引退して監督になる人は少ない。
パッと名前が出てくるのは、名波浩(ジュビロ磐田)や小倉隆史(名古屋グランパス)だ。
この本を読むと、そうした人々はスポーツの才能だけではなく、人間として、人間性を磨く才能にも、恵まれていたのかなと思う。
 

言葉を身につける

35歳になると、一般的に企業の中では中間管理職として
部下をまとめることが多くなると思う。
個人事業主にしても、アシスタントを雇ったりすれば、
何かを教える機会が増えてくると思う。
そういう場合に、人を動かす重要なファクターが「言葉」であり、
言葉を身につける必要性があることを野村さんは説いている。
 
これには僕も強く共感した。
いま勤めている会社もそうだが、多くの企業では新卒社員に
英語力を求めるようになった。
もちろん、それはこれから日本に限らず世界中の人とビジネスをしていく上で
選択肢が増えることであり否定することではないと思う。
 
しかし、僕もそうだが、新卒で入社した社員はもっと日本語を学ぶべきだと思う。
「考えさせられる。」
「刺激になった。」
などは、よくネット上で
「実は考えていない。」
「刺激もらったってどういうこと。」
などと否定的なコメントで指摘を受けることが多い。
いわゆる拙い表現になったしまっているからだと思う。
そういう表現が100%悪いとは言わないまでも、自分の表現力を磨いて
より分かりやすく伝わりやすい言葉を使っていくためにも
若い人々は、日本語を学んだ方がいいのではないかと思う。
 

欲は変化するもの

就活のときに、よく目にした光景がある。
「僕は起業家になって世界を変えたい。」
「私は、会社を興して社会貢献をしたい。」
いわゆる意識が高い就活生だ。
僕は意識が高い低いに、どうこういうつもりはない。
ただ、たまに思うときがある。
「それって本気で言っているの。」
話は変わるが、野村氏は野球をしているものの中で
「フォー・ザ・チームを誤解しているものが多い」
と考えているようだ。
「自分が打つことで、チームが勝つ。」
「自分が勝ち星をあげることで、チームが勢いづく。」
間違いはないのだが、それはあくまで自分の優先の考え方であるらしい。
前述した就活生の例をとっても、
「それって本気で言っているの。」
と僕が思うのは、そのあとの話を聞くと自分のことばかり話している就活生が
目立っていたからだ。
いわゆる「起業家」という姿、状態にあこがれていて、それがゴールなのだろう。
 
でも、それはあまり健全な欲の持ち方ではないと思う。
どうせなら、
「多くお金を稼ぎたいから、外資系企業や大手企業に入る。」
という欲の方が健全だと思う。
そうした欲から入っていって、その欲が満たされていくうちに、次の目標をかかげ
また欲を出していけばいいのではないか。

欲は変化していくものだから。

まとめ

野村さんがプロ野球選手になったのは
「お金をたくさん稼いで、母親を楽にしてやりたかった。」
というのが理由らしい。
ただ、選手としての力は平凡で、周りの才能ある選手に勝つためには
準備を人一倍して、試合に臨むしかなかった。
そんな現役時代に野村さんがかけてきた準備の時間で得られたものが
この1冊にまとめられている。
出来れば、数年後大きなイベント(就活、大学受験、昇進、独立)などを
控えている人に読んでほしい。
そんな1冊である。